無色

だらだらしているから、刺激を与えてピリッとするためにちゃんとした麻婆豆腐を作った。結構大量にできたし、あとキャベツの千切りに目玉焼きとブロッコリースプラウトのサラダと、アボカドをオリーブオイルと醤油で和えて刻み海苔乗っけたものもあるから、なかなか贅沢な夜。炭水化物は胃がもたれるから採らないのだけど。

本格マーボーは、プロのレシピを参照して、食材と調味料を加えるのも段階化して、豆腐の下茹でなんかもしていつもより時間をかけて作った。僕の中でのちゃんとしたは、お金をかけるっていうよりは、時間と手間をかけるっていうところかもしれない。

さて。

ちゃんとしたご飯へのものさしも割と階層的というか、きっと個体差がある。

ここの基準は、どういう形態のご飯を「日常」としているか。二食ないし三食を毎日食べる訳だから、一番数が多いものが集計される。例えば実家は外食の概念がない、というか物理的に無理だし、コンビニとかもほぼないから、贅沢なご飯ってなると、ガストとか回転寿司が貴重になる。

カップラーメンとか、インスタント食品とか、コンビニ弁当も美味しいとは思うのだけど、貴重なご飯枠にしとかないと、味覚が濃さに慣れてしまう。体への弊害は僕には分らないけど、経口摂取するものに対して鈍感になるのは、何か精神的に良くない気がしないでもない。

精神と体は繋がっているし、精神を更新するのは五感から入力しかないし。

料理をすることが苦にならない、と、料理をするのが楽しいっていうのは同じようでぜんぜん違う。前者は対価があろうがなかろうが仕事になっている。義務の話。健康が対価かもしれないけど、あまり現代栄養学というか、いっぱい種類を食べましょうみたいな広告理論は信じられないし。たぶん、体が求めるより少なく摂取する方が省エネで長生きできる。

これは別に論理学ではないけど。

麻婆豆腐食べきれないから、残りは明日麻婆丼にしよう。

栄養より、自分が美味しいと感じるものを食べる方が大事だと思っている。罪悪感を感じながら食べてしまうとストレスで消化不良になって余計不健康になるとかはありそうだし。って、どれだけ食べても飲んでも全く太ることができない僕が言っても説得力はないけど。

物理的な太るメカニズムっていうのは、摂取カロリーの方が消費カロリーの方が多い、だけど、そのルールに含まれない人も要るわけで、これを単に体質として良いのだろうか。

何の話だろう。

じゃあ、このご飯に対する考え方を人間関係に持ってきてみたらどうだろう。

人間関係も人間に必要なものだけど。「必要」がダイレクトではないから繋げるのがちょっと大変。物理的に必要なのも確かだし、精神的にもそうだし。って、ご飯とあんまり変わらないか。まぁご飯も突き詰めれば全部人が作っているし。

精神に絞るか。

僕はずっと受動的な人間関係しかなかった。だから、枠とか箱とかっていう考え方が根っこにある。言葉に対する解釈も、パッケージ論みたいなものがあった。

受動的な関係っていうのは、他人の枠の中で生きるっていうこと。相手がイメージした自分像を壊さないように振る舞う。

過去形にしているのは、少しずつ革命が起こっているから。

能動的人間関係は普通の人が普通にやっていることだと思う。ただ、人間関係も階層のだから、能動と受動は誰でもセットなのかもしれない。そりゃあ、仕事の上司とか親とかには言えないこともあろう。

こういう感じで、おそらく普通は色合いの話。どこまで相手に要求するのかっていうことにもなるのかも。地縁と腐れ縁以外にはあまり繋がらない。コスト論も出てくる。

ここにあるのは、自分が定まっているっていう認識。

僕の場合はどうだろうって考えると、僕は未だに自分を定めていない。溜め込んだ知識と精神も、相手に対して形になるだけ。だから受動的な人間関係しかできない。相手のことはだいたい受け入れるし、遅刻もなんとも思わない。友人と遊ぶときに３時間位待たされた気がするなー。

僕にとっての能動的人間関係は、僕をどこまで見せられるかっていうより、相手の好きなことを吸収するっていうところにある。もう少し開示しても良いのかもとは思うけど。まぁ人間関係で搾取っていう要素は不可避だから、搾取するならいい部分をっていうのがあるのかも。

普通の関係だと、自分がこれを好きだって開示したとして、それを倣うのは別に関係ではないような。実際僕が本を読んでいるとか考えことをしているとか文章を書いているって開示した人は、すげなーっていうだけだった。物理的な友人にそろそろここを開示してみようかな。割と辛辣に意見してくれるかもしれない。

ということで、なんだろう。

僕は、普通の人が衝動とすることを原動力とはしてない。

原動力とできていたらとっくに日向で生きているし。

まだあるけど、今日はここまで。